1ミリの祈り

なにかにふれて
こころはいっぱいに
ありがとうで
みたされるの

わたしはそのおもいを
美しいという言葉にのせて
表現します

‘ この美しい世界
いのちつくせ ‘
静かなこころに耳をすまします

美なんてない?

美はあるわ。それは..
静かな祈り
ありがとう

時代に1ミリでいい
小さな祈りを
添えたいの

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さくら

「 ほ ら 、み え る ん だ よ 」

母の病室の窓から
上野公園の満開の桜がみえました
亡くなるひと月ほどまえのこと

「 花 見 に い こ う 」

母はお金をおろすようカードを渡しながら
僕の顔をじっとみていいます

戸惑っていると
"「ハナミニイコウ」暗証番号よっ"
うれしそうに笑って
僕のうでをたたきました

「 来 年 は み れ な い ね 」

そうもいっていました

桜 の 美 し さ っ て
な ん だ ろ う …
な ん だ ろ う ね

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冬の花

冬ながら

空より花の散りくるは

雲のあなたは

春にやあるらむ

-古今和歌集(延喜5年(905))・冬歌・清原深養父-

「雪の降りけるをよみける」

「雪」を「花」に見立てる

冬なのに
空から花が散ってくるのは
雲の向こうは
もう春かしら

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オレンジ

感動するたびに
美しい糸がスルスルと
心からでてきて布を織る
一生かけて布を織る。

「これが私の人生だ」

この世を去る際に
織りあがった布を眺めて
去ってゆく。

そんな話を読んだ

たぶん..
ぼくの織る半分は
オレンジ色。

美しい色はたくさんあるけれど..
ぼくのいのちは
オレンジ色。

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八俣(やまた)の大蛇(おろち)

古事記(712)より[八俣の大蛇]

かれこの中の尾を切りたまふ時に、御刀の刃毀けき。

御刀の前もちて刺し割きて見そなはししかば、都牟羽の大刀あり

こは草薙の大刀なり。

「八俣の大蛇」
体ひとつに頭が八つ尾が八つ

その長さは谷八つ山八つにわたるという

出雲の国に下り立った須佐之男命(みこと)は人々を苦しめる八俣の大蛇を退治します
そのとき、尾の付け根から剣がでてきました
剣は天照大神に献上されました
「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」
のちの世で日本武尊(やまとたけるのみこと)は

この剣で草を薙ぎはらい火難をのがれます
草薙剣と呼ばれるようになった剣は
皇位の御印として歴代天皇に代々うけつがれる"三種の神器"のひとつとなりました

「双龍図」
建仁寺
法堂天井画
小泉淳作画伯

Photo by Sei on Unsplash

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母の遺影はとっても若い
ぼくよりもっとずっと若い
ぼくとおんなじ目で
いつもほほえんでくれるんだ
あ り が と ね 。

亡き母はぼくをよぶとき
けぇ〜ん
けぇ〜んけん
なんどよばれただろう

一匹狼はだめだよ
もったいないよ..
なんどもいわれたね
ご め ん ね 。。

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花の下にて

願(ねがは)くは

花の下にて春死なん

その如月(きさらぎ)の

もちづきのころ

~西行・山家集~

旅に生き、桜を愛した
西行法師の歌です

「如月」は陰暦2月
「望月もちづき」は満月

「如月のもちづきのころ」で
釈迦が入滅した陰暦2月15日
を意味します

願いは叶い

西行は文治6年(1190)2月16日末時に
円寂(僧侶の死をいう)します

Photo by Mak💛💙 on Unsplash

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天使

天使はなんでも
知っています

名乗らずとも
僕の名前を知っていた

はじめましてと
いいかけて
僕はあわててうなずいた

天使もノドが
かわきます

ペットボトルを片手に
あらわれました

たしか..もう一方の手には
サンドイッチ

遅 い 昼 食

愛 し い 天 使

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初雪(はつゆき)

山櫻(やまざくら)

  はつ雪降れば咲きにけり

よしのはさとに

  冬ごもれども

(西行・山家集)

旅に生き、桜を愛した
西行法師の歌です

"冬のうたよみけるに"

初雪が降って

山は一面に桜が咲いたよう

吉野の里は

冬籠っているけれど

Photo by Timothy Eberly on Unsplash

美ガアルワ

『美ガアルワ』

なにかにふれて
こころはいっぱいに
ありがとうで
みたされるの

わたしはそのおもいを
美しいという言葉にのせて
表現します

宗教っぽい?

でもね..

美も
宗教も
根っこのこころの態度は
おなじとおもうの

それは
静 か な こ こ ろ
静 か な 祈 り

みえないなにかの声に
こころ静かに耳をすまします

信仰心なくてどうやって..
といわれるけど

美 が あ る わ

Photo by Museum of New Zealand Te Papa Tongarewa on Unsplash

( 川瀬巴水「相州前川の雨」)

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サロルンカムイ(湿原の神)

古事記(712)より〔島々の生成〕

次に大倭豐秋津島を生みたまひき。

またの名は天つ御虚空豐秋津根別といふ。

かれこの八島のまづ生まれしに因りて、大八島國といふ。

「大倭豐秋津島」
おほやまととよあきつしま
本州のこと

「大八島國」

八つの島が最初に生成されたため
日本を大八島の国という

「タンチョウ(丹頂)」鶴
アイヌ語で「サロルンカムイ(葦原の神)」とも呼ばれます

特別天然記念物
希少野生動物種
場所 北海道

Photo by Birger Strahl on Unsplash

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美の種(たね)

美 の 種 (たね) は
ひ と り の ひ と を
想 う こ こ ろ
こ こ ろ い っ ぱ い の
小 さ な 祈 り

美 の 種 (たね) が
大 き な な に か の
陽 を う け て
い の ち 尽 く せ と
芽 を 吹 く の

Photo by Taha Mazandarani on Unsplash

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風神(ふうじん)

[神々の生成]

既に國を生み竟(を)へて、

更に神を生みたまひき。

風の神名は志那都比古の神を生みたまひ、

~古事記(712)より~

「志那都比古の神」
息の長い男の義

「風神雷神図屏風」
俵屋宗達筆
紙本金地著色
江戸時代(17世紀)
京都 建仁寺
国宝

Photo by Sei on Unsplash

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織姫(おりひめ)星

龍(たつ)の馬(ま)も

今も得てしか あをによし

奈良の都に

行きて来(こ)む為

-万葉集(8世紀)・巻第五・雑歌・旅人-

「龍の馬」
八尺以上の馬を龍という

「あをによし(青土よし)」
奈良の美称

天空を馳ける龍の馬も
今はほしいのです
美しい奈良の都に
飛んで帰るために

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おとづれ

自転車をとめて
ひとり空をみていた朝

旅にでるの?

声をかけられた

サングラスの向こうは
異なる世界のようだった

詩を書くことは
ことばを待つことと知った

どこにでもある
幼いことばの訪れを待っていた

旅にでるの?

ひらきかけた扉が
あの人にはみえたのかしら

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蜻蛉島(あきづしま)

万葉集(8世紀) 雑歌

大和(やまと)には 群山(むらやま)あれど

とりよろふ 天(あま)の香具山(かぐやま)

登り立ち 国見(くにみ)をすれば

国原(くにはら)は 煙(けぶり)立つ立つ

海原(うなはら)は 鷗(かまめ)立つ立つ

う ま し 国 そ

蜻蛉島(あきづしま) 大和(やまと)の国は

高市岡本宮御宇天皇代
舒明天皇(在位629~641)
天皇の、香具山に登りて
望国(くにみ)したまひし時の御製歌

「蜻蛉(あきづ)」
トンボ 豊作のしるし

大和には多くの山があるけれど
とりわけてりっぱに草木が繁る天の香具山
その頂に登り立って国見をすると
国土には炊煙がしきりに立ちのぼり
海上にはカモメが翔け上る
美 し い 国 よ
蜻蛉島(あきづしま) 大和(やまと)の国は

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幸福論

お は よ う
いってらっしゃい

雨 よき
足元に気をつけて

祈 り

波立つこころは
あなたを想って
静めるんだ

淡々と生きる日々に
ぼくの人生に
あなたがいてくれて
幸 せ で す

あ り が と う

Photo by Nicole Pearce on Unsplash

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suzukikenji

祈り

天使をみたよ

天使は

祈りの言葉を

まとっていました

   

“あなたが

幸せでありますように”

   

“生きとし生けるものが

幸せでありますように”

   

祈りの言葉

   

ぼくのみた天使

   

   

Photo by James Coleman on Unsplash

ころも

言葉は「空気」となって

言葉の「空気」をまとう

言葉の衣(ころも)をまとう

   

新しい時代 きたよ

ころもかえ さあ

   

   

Photo by Aaron Burden on Unsplash

深く

ふかあい

ふかあい

   

ふかあい

ふかあい

こころのうち

   

言葉に浮かべて

みてみたい

   

ふかあい

ふかあい

もっとずうっと

ふかあい

   

ふかあい

ふかあい

   

こころの底の

   

美の感情

   

   

Photo by Vincent Chin on Unsplash

遠く

とおーい

とおーい

   

とおーい

ところに

   

いきたい

みてみたい

   

そうおもった

二十代 わかいころ

   

いま また おもう

   

とおーい

とおーい

   

とおーい

とおーい

こころの奥

   

言葉に浮かべて

みてみたい

   

とおーい

とおーい

もっとずうっと

とおーい

   

とおーい

とおーい

   

こころの奥の

   

美の感情

   

   

Photo by Greg Rakozy on Unsplash

りんご

リンゴの花言葉

『最も美しいひとへ 』

   

「美しい」は 「かなしい」 とも読みました

   

悲しい 哀しい 美しい 愛しい

すべて 「かなしい」

   

「美しい」は 「愛しい」 でもある

   

美とは悲しみです

悲しみがないと美は生まれないと思う

石牟礼道子

「花の億土へ」

   

『最も愛しいひとへ』

ぼくは言葉を贈ろう

   

たましいのひかり

   

手をとりあって

   

   

   

Photo by Gabriel on Unsplash

桜ふぶき

桜が満開です。

風吹いて花ふぶき。

花ふぶきの奥になにをみるのだろう。

なにをみますか。

   

Photo by Amy Luo on Unsplash

桜の美しさは

   

悲しみの感情の

   

おもてうら

   

そう感じます

   

   

姉追記)

そうか..

美の感情は..

ありがとう

感謝の感情

かなしみから手を伸ばすと

愛おしい

ありがとうの感情

.

.

Photo by Al Soot on Unsplash

ぼくのいのち

あなたを護るため

   

鉄の仮面はいらないさ

鎧(よろい)もいらぬ

   

このいのち

あなたを護るために

   

たましいのひかり

手をとりあって

   

   

Photo by Zoltan Tasi on Unsplash

言葉

こころ

言葉にのせて

こころは

あなたに

会いにいくよ

あなたを近くに

感じてるよ

   

   

Photo by Robert Wnuk on Unsplash